すきなことだけ

鼻歌混じりで話す月夜

2018年7月15日、安田担が見た GR8EST 札幌公演

2018年7月15日、関ジャニ∞のツアー GR8ESTの札幌公演が行われた。

札幌公演はツアーの初日、6人になった関ジャニ∞が初めて姿を見せる日。

わたしは例の4月15日に、いてもたってもいられなくて札幌行きの飛行機とホテルを予約した。その日からの3か月は長いようで短くて、わたしはずっとすばるくんがいなくなることが信じられなかった。何言ってんだ、コイツと思われるかもしれないけど、いつも通りテレビの中で7人が笑っているのと、きっと受け入れたくないのとで「え?ホンマにすばるくんいなくなるん??」って思ってた。

やっと6人になることを実感したのは、7人での最後のテレビ出演となった関ジャムの放送を見たときで。亮ちゃんから最後に出た「寂しかった」という言葉と涙、LIFEの最後にすばるくんが「eighter!」と呼んでくれたことが嬉しくて、悲しくて…こんなにギリギリにならないと実感できない自分をバカだなぁと思う。

 

それに加えて、7月2日にファンクラブからメールが来ていた。「安田章大の体調に関するご報告」と書かれているのを見て、寒気がしたし、スマホを触る手は少し震えていた。安田章大さんは、わたしの自坦だ。

1人で震えながら見た動画では、安田さんの口から「昨年の2月に髄膜腫の摘出手術をしたこと」「今年の4月に背中と腰を骨折して、今も治療中ということ」「ライブでは100%のパフォーマンスはできないこと」が説明されていた。正直、もう今後ステージに立てない最悪の状況も一瞬頭をよぎっていたので、治るものだと知って少しほっとした。

この件に関しては、自分でも驚くくらい、すんなりと受け止めていた(実際翌日には東京へ元気に遊びに行った)。今回のタイミングがなければ、腫瘍も骨折も一生知ることはなかっただろうと思うと、わたしは彼のことを何も知らずに応援しているんだなぁと少しポッカリした気持ちにもなったけど、アイドルとして完璧にわたしたちを騙してくれていたことがプロとして凄まじいし、わたしのすきな安田さんらしいなぁと思ってしまった。

病気はいつ、誰がなるかわからないし、突然襲われるもの。生きててくれただけでよかった。本当に。周りのお友達は心配してくれたけど「生きててくれただけでいい、本当によかった」という、一種の境地みたいなところにいた。ライブ出演も何よりも安田さんとメンバーが「やる」と言っているんだから、心配だけど応援するしかないと、案外あっさり受け入れたつもりだった。

 

あっという間にやってきた7月15日、札幌公演の恒例みたいになっているトラブル(一昨年は大寒波、昨年は猛暑)でわたしの乗った飛行機も、少し遅延はあったものの無事に開演時間に札幌ドームにいることができた。

始まる前は、今まで聞いたことのない大きさのエイトコールが起こっていた。少しでも6人の力になればと思って、わたしも一緒に入っていた友人もエイトコールをするけど、みんな なんだか涙が出てきそうになって、なかなかコールし続けることができなかった。

 

ここからは盛大にネタバレしているので、大丈夫な方だけ進んでください。

自分的初日は何も知らない状態で入るのは とても楽しいし、わたしも大好きです。

あと、書き終わって読んでみたけど、めっちゃ長い…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

17:15頃、OP映像が流れ出て、セッティングされていたバンドセットの中に、気付くと6人が立っていた。「ホンマにすばるくん、いぃひん」って、どこか冷静に眺めていた。

今日は双眼鏡をあんまり使わず、みんなを見ようかな~と思っていたけど、すぐに覗いてしまった。本当はこんなことしてほしくないだろうけど、安田さんの近くに椅子が置いてあるか、安田さん自身がどんな様子か確認するためだった。椅子は用意されていなくて、ところどころ座ったりするのかと思っていたけど、そうではないらしい(後で冷静に考えると、立ったり座ったりを繰り返す方が大変なのかもしれない)。普段は楽しそうに音や感情のままに動きながらギターを弾くのに、ほとんど動かずに演奏しているのを見ると、なんだか心がグッとなった。

 1曲目が終わってからの、亮ちゃんの挨拶ではすばるくんがいないことを「歯医者さんに行った後みたいな違和感」という絶妙な例えで話をしていた。まさにそんな感じで、すばるくんのパートだったところを他のメンバーが歌っているのも、違和感。1曲目を聴いていても、泣きそうだったけど、涙は出なかった。

 

最初に涙が出たのは、2~3曲終わってメンバーが少し会話した中で、安田さんが話し出したときだった。すごく穏やかな話し方だったことは覚えているけど、何を言ったのかは覚えていない。たぶんたわいもないこと。悲しいや寂しい涙じゃなくて、ほっとした、って感じだった。いつも通りの安田さんの声を聴けて、すごく安心したのだと思う。そこからは、涙腺もゆるゆるになって、いろんな場面で泣いていた。

 

どこか硬かったメンバーと会場の空気が和らいだのは、9曲目のズッコケからだったような気がする。横山さんがマイクを手に持って、不器用な感じで前に前に出てきてくれたのは、みんなを笑顔にしてくれたと思う。これくらいから、安田さんも益々楽しくなってきちゃったのか、表情もどんどん豊かになっていって、少しずつ動きが大きくなるのを少し心配しながらも嬉しく見ていた。

 

ライブも後半に差し掛かったくらいで、村上くんが新・たこ焼きオールスターズ(サポートメンバーの皆さん)を紹介し終わって、はけて行ったときに、ステージの上にスタンバイしている人影が見えた。友人と「誰かいるね」「ホンマや」と話していると、耳慣れた曲のイントロが流れた。

わたし鏡だった。

ステージの1番上でギター1本抱えて、1人でライトを浴びて歌い出した安田さんを見て涙がでた。普段おっとりしてると言われる自分でもびっくりの反射神経だったと思う。思わず両手で顔を覆って、思いっきりうつむいて、自分で思い出して引くほどの号泣だった。両側にいた友人があったかい手で背中をさすってくれて、ちゃんと見ないとと思って流れる涙をほっといて、一生懸命に観た。

歌詞の中に「はよ会いたい」ってゆうのがあるんだけど、そこをとても優しい顔で「はよ会いたかったぁ」って言ってくれて、また涙の量が増えた。わたしたちだって、はよ会いたかった。

踊れない、素早くは動けない現状の中での、これしかない仕方のない選曲だったのかもしれないけど、やすくんがレンジャーやボク。で伝えていてくれた「みんなに会いたい」ってゆうのが、すごくすごく伝わってきて。どの曲でもできる状況だったとしても、これしかないと思える素敵な選曲だったと思う。わたし鏡を聴ける嬉しさもあったけど、今このタイミングでわたし鏡を歌ってくれたことに嬉しくて泣いた。やすくんが歌で伝えてくれる「会いたかった」ということが、あたたかくてとても嬉しかった。

この日のわたし鏡を歌うやすくんのこと、わたしは一生忘れないと思う。

 

今、思い返すと、腫瘍や骨折のことを知って、自分ではあっさりしていたつもりだったけど、やっぱりすごく心配だったんだと思う。

自分で言うのもアレだけど、わたしはドライなところがあると思う。相手に自分の考えを押し付けるのは嫌いだし、押し付けられるのも嫌。相手が悩んで決めたことに、自分の都合や感情でとやかく口出しをすべきでないと思っている。

だから、やすくんがステージに立つなら応援する。きっと変に心配してほしくないだろうから、できるだけ普通にしていたい。そう思っていたけど、最初に涙が出たときも、わたし鏡のときも ほっとした嬉しい感覚があって、やっぱり心配で心が硬くなっていたんだと思う。

ここまで長々と書いていて、ばれていると思うけどライブ中も全体を見ようと思っても、結局気付くと多くの時間を安田さんを目で追ってしまっていた。6人のスタートをもちろん見届けたい気持ちだったけど、結局は安田さんのことばかりで、とんだ心配性のお節介おばさんだ。実際に札幌で見た安田さんは、普段と動きやできることは違っていたけど、変わらない演奏と歌声と笑顔で、いつも通りのアイドルだった。何より、レンジャーに書いていてくれたように、周りのメンバーがそっと気遣ってくれている場面が何度もあって、とても頼もしかったし、微笑ましい光景だった。

彼のレンジャーの言葉を借りると、確かにわたしの観てきた安田章大とは少し違う部分もあったけど、今のありのままで諦めずに歩みを止めない姿は、とても素敵だったし、それはやっぱり 今まで観てきた安田章大の延長線上にある姿だったと思う。

 

泣いた話ばっかり書いているけど、もちろん関ジャニ∞らしく楽しい部分もたくさんあったし、嬉しいサプライズ的な曲もあった。わたし鏡の次に始まったtornのイントロ聴いて、あれだけシクシク泣いていたのに「ぅえええええええ~~~~~~~~!!?!?!?!?」って叫んだから!バクステ方面のスタンドにいたので、曲の終盤で二人がサーッとトロッコで運ばれてきたときも「えぇぇ、来る??!?!?来るやん~~~こわい~~~~~!!!?!?!?!」って、発狂した。今までで聞いたライブの歓声の中でも1番くらいに凄まじかった。まじで30代男性の大人のtornはすごい。小さい子に見せたらあかん。あとパンぱんだちゃんたちを見て「可愛い…え、めっちゃ可愛い…」と、可愛い以外の語彙力も失った。

 

札幌には最初は行かない予定だったけど、行ってよかった。

ライブを観て、そして4月からもずっと感じていたのは、ファンはとても大切にされているなぁということだった。会見を行ってくれたこと。ライブでは大阪ロマネスクの出だしを、全員で歌ってくれて、歌割りも変更して新しい曲にしてくれたこと。キングオブ男の「突っ張って」のパートは亮ちゃん1人になったこと。すばるくんがいたことをなかったことにはせず、話して、一緒に乗り越えようと手を引こうとしてくれること。ファンの考えそうなことなんてお見通しで、いろいろ分かったうえで、考慮して決めてくれていた。本当にありがとう。

いろんな想いを抱えながら、ステージ上にいてくれるメンバーの気迫を感じて、この人たちを応援するしかないなぁって気持ちになった。もちろん寂しさ、違和感はあるし、これと向き合っていくのは1人ひとりのペースや考え方があることだと思う。何年かかるか、何十年かかるか、もう蓋をして封印しちゃう人もいるかもしれない。でも、周りとは比べる必要もないし、1人ひとりが自分に素直に、そして自分を大切にしていってほしいなぁと思います。

わたしも違和感がなくなる日なんて、今は来ないような気さえしている。でも、「生きててくれただけでいい、本当によかった」の境地にいる今の自分は、なかなか強いとも思う。