すきなことだけ

鼻歌混じりで話す月夜

1月17日のこと(2)

暗くなって始まったオープニング映像には7人が映っていて、頭に入らずぼぉっと眺めていました。
最寄駅から会場にメンバーがわいわいと向かう映像の最後は、実際のステージ裏の映像につながって、いつもなら7人が円陣を組むのを、円の外から見守るのが普段の流れ。
でも、この日は村上くんとすばるくんが間を空けてくれて、マイクも向けてくれて、一緒に円陣に入れてくれました。あんまり覚えてないけど、まるちゃんが「大倉の分まで」「大倉に届くように」って言ってくれてた気がします。

この辺から、あぁ本当に大倉くんいないんだ・・って、じわじわ実感がきました。

ステージに出てきた6人とぽっかり空いた大倉くんの場所を見たら、なんだかもう涙が出てきてしまって。いつもは大倉くん、村上くん、安田くんの3人でやるシーンも2人だし。本当にいないんだって。

そしたら、サビ前のところを


錦戸「愛する大倉のためだけ、全てを敵にしても守る」
すばる「愛する大倉のため、並ならぬ涙の賜物」

「「つっぱって!!!」」

 

って、歌詞を変えて歌ってくれて。
めそめそしかけていたのに、力強い2人の声と歌詞に気合を入れられて、そこから6人のためにも、大倉くんのためにも盛り上げたいと思い始めました。

6人は歌詞のいろんなところを「大倉」とか「腸閉塞」とかに変えて、大倉くんのうちわを片手にいろんなパフォーマンスしてくれて、本当に一生懸命盛り上げていってくれました。

いつものように苦しいことも、苦しいときこそ、笑いに変えていこうとしてくれる姿は、本当に頼もしくて。それに応えたい、付いていきたいと思わされました。
楽しい、面白いって思える場面も、たくさん作ってくれたし、笑っている自分がいたことも事実です。

“言ったじゃないか”の台詞のところを

 

渋谷「大倉、元気が出るライブって言ったじゃないか!」

村上「腸閉塞にならないって!」

横山「昨日まで元気やったやないか!」

錦戸「食べ過ぎたら腸が詰まるよって!」

丸山「言わんこっちゃなーーーい!!」

 

って、変えたところは臨機応変さにびっくり笑ってしまったし。

KINGにまでmy storeのランドセル少年たち3人が乱入していってたところは、かなり見ものでした。


でも、やっぱり大倉くんがいなくて。いないことを感じる場面がたくさんあって。
“Heavenly Psycho”の初め、村上くんのキーボードに横山さんのトランペットが重なって、すばるくんの歌声の後ろで、いつも響いてた心地いいバスドラは聞こえてきませんでした。

“侍唄”の最後は、みんなが大倉くんの方を見てタイミングを合わせて、それぞれの優しい音を出して、顔を見合わせるようにして締めるのに、みんなはどこか前の方を向いていました。

歌詞のパートを違う人が歌うのや、立ち位置が空くことは心の準備がそれなりにできても、ふいに「あ…」って、思うところがたくさんあって。そういうときほど、勝手に涙が溢れてきて、準備していたハンカチは、こんな理由で使いたくなんてなかったのに、びしょびしょになっていきました。

 

本編の最後になる“侍唄”の前、すばるくんが挨拶をしたとき。

最初は普通に話していたのに「今日は悲しい思いをした人もいると思うけど・・」って言った瞬間、すばるくんの目から、いきなり涙がぼろぼろこぼれました。

目が潤むとか、泣き出す前兆みたいなものが全くない、本当に突然のこと。

「あぁ、6人も申し訳ないだろうし、ツラくて不安で不安で、そして悔しかったんだ。そりゃあ、7人でやりきりたかったやんな」って。すばるくんのあの姿を見ると、どれだけ張りつめてたんだろうかと心配する反面、それを押し殺してみせてくれたステージでの強くて優しい姿は、本当に頼もしくて、かっこいいプロのアイドルだと誇りに思いました。そして誰より大倉くんが1番悔しくて、ベッドの中で自分を責めているんじゃないかって。

7人のことを思って、また涙が溢れ出してきてしまいました。